「オワハラ」が終わらない夏は幸福な季節?
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8月に入って経団連の新指針上の縛りもなくなり、大企業も変な言葉ですが「正式な内々定」(実質的な内定)を出しても問題が無い状態になりました(新指針でも正式内定は10月1日)。各メディアは売手市場を反映した8月以前からの「オワハラ(就活終われハラスメント)」を盛んに取り上げています。
「内定と引き換えに就活を終えろと強要」「他企業を受けられないようにする不当な拘束」などがオワハラの代表格と言われます。程度を超えると確かに問題だと思いますけど、法的な問題になる程のものは、実際はそう多くはないだろうと私は見ています。
厚労相も「オワハラをしない様に」という経済界への呼びかけをしたみたいですし、労働局を通じても周知を図るみたいですが、パワハラ、セクハラ、マタハラ等と違い、精々「内々定」を失うだけの話であって、「雇用」そのものを失うとかそれを覚悟するというレベルの話ではありません。昨年の日テレの笹崎里菜アナウンサーのケースの様に、「正式内定の取消」は法的にも大問題ですけど、それとも全く次元の違う話です。
もちろん、それでも精神的に追い込まれる学生さんはいるのだと思いますけど、結局は自分の考えをどこまで通して、どこで折り合いをつけるかの問題に過ぎません。これを他のハラスメントと同様に扱うのは如何なものかと私は思います。「内定と引き換えに就活を終えろ」という会社や、他社選考に重荷になる拘束を課す会社で良しとするか、あくまでその会社とは違う企業を目指すのか、決断を迫られるわけですが、その程度の決断は社会人となれば「ほぼ日常的」なわけです。
100%思い通りでなくとも、受けてみたい思った企業に「来てくれ」と言われることは就職氷河期やリーマンショック直後の就活生だった人々から見れば、「何を贅沢な」という話です。どこで意思を固めるかは自分次第だし、確かに悩ましいでしょうが、「オワハラ」が終わらない夏なんて、「なんて幸福な季節だったんだろう」とそう思う時が、これからの今年の就活生の人生の上にも必ずやってくるはずです。
むしろ、こういう年ほど、就職人気企業ランキングとか企業ブランドとか、そういうものに大きく振り回されて、本質を見失ったまま社会に出ていくことになる学生が多くなるかもしれません。そういうことのないように、内省し、「働く」事の原点と日常を見つめ直す夏にしてもらいたい。
2016年就活生の皆さんには、そう最終アドバイスを贈りたいと思います。
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