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特定社労士「労働者代理人」の視点

大阪・梅田で「労働紛争解決(あっせん等裁判外紛争解決手続の労働者側代理など)」「就活」「転職」を支援するリクルートグループ出身の特定社会保険労務士が一筆啓上!すべての「働く人」に役立つ知識と知恵をご紹介します。

「インターンシップ」をめぐる「無休インターン」「プレ就活化」という二つの問題。

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2016年新卒採用のスケジュール変更と売り手市場化を背景に、今夏の大学生の「インターンシップ」は過熱しています。

 

従来、労働者側での「インターンシップ」をめぐる問題と言えば、「無休インターン」の問題でした。これに関して、かつては日米の雇用システムの違いも理解していない文化人擬きが、「アメリカでは無休インターンが当たり前で、それがグローバルスタンダード。自分探しに報酬はない」などといい加減な論説を、メディアでよく流布していました。しかしこれは原則「新卒採用」というものがないアメリカにおいて、職業経験のある人間に交じって、狭き門をくぐり仕事に就くためのキャリアパスとして、インターンシップが定着しているというだけのことに過ぎません。そしてこの「無休インターン」については、アメリカでも「無料労働力」として意図的に使い捨てる悪用企業が増え、現に社会問題化しているのです。

 

日本では、行政通達で「学生の実習が直接が直接生産活動に従事するものであって使用従属関係が認めれれる場合には、その労働者性を肯定する」(平9.9.18基発第636号)とされており、2010年頃に「名ばかりインターン」問題として取り上げられたこともあって、「無休インターン」は随分減ったのではないかと思います。少なくとも最低賃金法に触れない程度の時給を払う企業が多くなったはずです。

 

ただ今でも一部の勘違いベンチャー経営者などが、言葉巧みに餌をちらつかせながら、「無休長期インターン」をしかけたりしている様ですから、真面目で免疫のない学生諸氏は、引っかからない様にご注意ください。

 

それよりも今夏、場合によってはこれからしばらくの間、「インターンシップ」で問題なのは「プレ就活化」の方です。

 

企業側としては超売手市場も視野に入れて、少しでも学生を囲い込んでおきたいので、「インターンシップ」と称した「事前接触」「プレ選考」を、短いタームのインターンシップ複数回開くことでやっているというのが実態でしょう。

 

この状況に対する就活生への私のアドバイスとしては、

「どうしても受けたいという会社以外の短期インターンにあまり意味はない。行くなら選考のつもりで、“内内々定”を取りにいくつもりで行って欲しい」、

「短期インターンなんか参加しないでも、まともな会社はきちんと選考してくれる。アルバイトかインターンかは兎も角、どうせなら働く上で何を大切にしたいかわかるくらいの期間で、本旨の『実習』を積んで欲しい」、

の二つがあります。

 

前者はわかりますよね。企業の人事採用担当は暇じゃありません。「短期インターン」なんていうのは、実質「選考」なんです。インターンでバッテンのついた学生が、その後選考される可能性は極めて小さい。ですから志望企業の短期インターンに行くなら、「この会社のメンバーにしたい」と思ってもらえる様に最大限の努力で準備し、アピールすべきです。

 

でも「インターンに参加しなければ採用しない」とオフィシャルに発表している企業以外は、採用活動本番でどうパフォーマンスを発揮するかの方がはるかに大切です。後者が重要なのは、その際、アルバイトやインターンが、留学やクラブ活動同様実のあるものであったなら、それが大きな武器になるからです。

 

日本の雇用、新卒採用はまだまだ職種を限定した職務採用が少ない。だから採用担当は、どんな職務に就いても最低限これくらいはやるだろうという潜在能力を見極めたいわけです。それはどうやって測るか。もちろんこれが大変難しいわけですけど、将来働いて出すであろうパフォーマンスは、その「疑似体験」か 「予行演習」から推計するが一番確かです。

 

こう考えてみれば、技術者や研究員、職務限定の採用を除き、新卒採用では、留学やクラブ活動、インターン(アルバイト)から何を得て、それを働くことにどう活かせそうか、コンテンツがまずちゃんと語られないと、合否の土俵にも上れないわけです。

 

就活生の皆さんには、短期インターンに振り回されて、そういう機会を失うことだけは無い様にしてもらいたいと思います。

 

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