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特定社労士「労働者代理人」の視点

大阪・梅田で「労働紛争解決(あっせん等裁判外紛争解決手続の労働者側代理など)」「就活」「転職」を支援するリクルートグループ出身の特定社会保険労務士が一筆啓上!すべての「働く人」に役立つ知識と知恵をご紹介します。

「ブラック・プレジデント」が「淘汰」される道筋は「採用難」と「労働問題の顕在化」にあり。

採用問題 労働問題解決方法 未払残業代問題 パワハラ・セクハラ問題 労働時間問題

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日本の「守られない二大法律」に、建築基準法と並んで挙げられるのが労働基準法です。しかし、建築基準法の方は、最近では違法行為というのはかなり減ってきましたし、「違法建築物」の是正もかなり進んでいます。なぜそうなったのでしょうか?

 

それは「違法建築物」を購入しようとしても買主にお金を出すところがなくなったからで、自ずと「違法建築物」売れにくくなり、建築基準法は守られる様になったてきたという「市場原理」に基づく理路です(行き過ぎた「市場原理主義」は問題も多いですが…)。

 

このままでは「日本で最も守られない法律」となりそうな労働基準法を中心に、労働契約法、労働安全衛生法労働組合法、労働者災害補償保険法などを含む労働法が遵守される様になるにも、この理路は当然活きてきます。

 

先日放送の終わったドラマ『ブラック・プレジデント』の主人公は悪知恵の働く理詰めで行動力のある人物でした。しかしあれはやや問題はあるものの、現実の「ブラック・プレジデント」と比べれば随分ましというか、描き方が少々あまかった様に思います。現実の「ブラック・プレジデント」の典型的なタイプの一つは、ドラマの主人公とは正反対の、とにかく「ルール」を作るのが嫌いで、結構「家族主義」を持ち出して情に訴えるのが好きな、理屈が通用しないタイプです。

 

こういうタイプはあまり悪気がないから始末に悪い。ベンチャーの経営者に多いタイプですが、人柄は極端に悪くなく、一芸に秀でているという良さはあるものの、経営手腕がイマイチなので、「オレの会社なんだからオレがルールブックだ」「人事評価制度なんか必要ない。オレが一番従業員を理解しているからオレの評価が一番正しい」という言動で、自身のプレゼンスを維持しようとするわけです。

 

こういうタイプが「淘汰」されるのは「採用難」の時代です。近時そうなりつつありますが、新卒採用であれ、中途採用であれ、売り手市場になってくると、少なくとも「労働時間」「賃金(残業代を含む)」「休日・休暇」といったルールが明確で、きちんと運用されていなくては、まともな人材など採れなくなります。それどころか転職しやすい環境になるわけですから、間違って入社していたまともな人材も辞めていくことになります。就業規則や人事評価制度を整備しないと、人員確保も難しくなり、建築基準法と同様の「市場原理」の理路が労働法分野でも機能し始めるわけです。労働者側が安売りしないことが、労働環境を最も劇的に変えていくきっかけになります。

 

また雇用環境の回復は、同時にこれから暫く「労働問題の顕在化」を後押ししていきます。

 

現実の職場は、一部の被害者意識で凝り固まった労働NPO人権派と称する弁護士が描くシナリオの様に、ステレオタイプな怨念や対立の構図で塗りつぶされているわけではありまません。「仕事そのものは充実しているのだが、殆ど権限も変わらないのに“マネージャー”に昇進したら残業代がつかなくなって給与がかなり減った。これをなんとかして欲しい」「処遇そのものは悪くはないのだが、とにかく長時間労働で36協定が守られていない」といった不満を抱えながらも、職場環境の改善を望む労働者もたくさん居て、その解決の糸口がみつからないというのも、大きな労働問題なのです。

 

こうした事柄については、労働市場が回復基調であれば、職場環境の改善を第一義とし、それが叶わなければ転職を視野に入れるというオプションが労働者側にできますから、複数名の従業員で労基署に、使用者側に氏名を伏せる形での「情報提供」を行い、きちんとした証拠とともに法令違反の事実を積み重ねて、「申告監督」でなく「定期監督」(あるいは「定期監督」を装った「申告監督」)を導くというアプローチも策の一つになります。労基署も証拠が揃っていて、特定の従業員でない複数の者からの「情報提供」を無視するということは、余程の特殊事情でもない限り考えにくいからです。

 

いずれにせよ、労働者と社会保険労務士の連携強化が、こうした「ブラック・プレジデント」を「淘汰」する状況を引き寄せるのは間違いありません。労働者の皆さんには無料相談(都道府県社労士会でも日時を決めて毎月受け付けています。弊事務所の無料相談は、HPの「お問い合わせ」フォームからメールで受け付けています)の機会などをどんどん活用して頂ければと思いますし、社労士個々の努力もさることながら、都道府県社労士会や社労士会連合会には、プレス対応を一層強化して頂ければと願っております。NHKで、弁護士会に留まらず、司法書士会の「電話労働相談」のニュースが流れるのは何度か見かけたのですが、社労士会主導のその種のイベントのニュースがNHKのニュースで流れるのを見たことがないのは、私だけでしょうか?

 

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