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特定社労士「労働者代理人」の視点

大阪・梅田で「労働紛争解決(あっせん等裁判外紛争解決手続の労働者側代理など)」「就活」「転職」を支援するリクルートグループ出身の特定社会保険労務士が一筆啓上!すべての「働く人」に役立つ知識と知恵をご紹介します。

「平成25年度個別労働紛争解決制度施行状況」で見えるもの。雇用改善でも減らないトラブルと質の変化

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平成26年5月30日付けで厚生労働者から「平成25年度個別労働紛争解決制度施行状況」が発表されました。

 

都道府県労働局、各労働基準監督署内等の総合労働相談コーナーでの受付件数は、平成20年度以降100万件超で、25年度も約105万件で高止まり。この内、労働基準法等の違反にかかわるもの(サービス残業や残業代未払いなど)を除く「民事上の個別労働紛争」、労働条件その他労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主との間の紛争については、平成25年度で約24万5000件で平成23年の約25万6000件をピークに微減ではあるものの、平成20年の約23万7000件以降、一度も20万件を割っていません。

 

また、「民事上の個別労働紛争」の約24万5000件の内、「解雇」に関するものが前年の51,515件から43,956件へ▲14.7%、「労働条件の引き下げ」に関するものが前年の33,955件から30,067件へと▲11.5%となっている一方、「いじめ・嫌がらせ」に関するものが前年の51,670件から59,197件へと△14.6%、「自己都合退職」に関するものが29,763件から33,049件へと△11.0%となっています。

 

ここから読み取れるのは何でしょうか。

 

雇用統計の改善の割には、労働トラブルは高止まりで、使用者側もあからさまな「解雇」がハイリスクであることは浸透してきているため解雇トラブル自体は減ってきているが、「自己都合退職」に追い込むパターンは多様化して巧妙になっているのだと想像できます。それは「いじめ・嫌がらせ」の増加にもあらわれています。

 

人手不足感が広がっていますから、あからさまな「労働条件の引き下げ」というのはこれからも暫く減っていくでしょうが、どんなビジネスでも中小零細を中心にまだ価格転嫁しにくい環境ですから、コストアップ分をどこかで吸収する必要が使用者側にもでてきますから、この「民事上の個別労働紛争」に含まれない「サービス残業」の横行には注視していく必要があるだろうと思います。

 

さらに質はともかく雇用統計が量的に改善して、失業率が下がり求人倍率があがると、転職しやすくなるので、退職時がタイミング的には圧倒的に多いであろう「未払残業代請求」は一時的に増えるかもしれませんね。

 

雇用統計が少し改善したくらいでは、労働紛争・労働トラブルが一気に減るほど単純な世の中ではない。90年代中盤以降、それくらい雇用、労使関係が、長い年月をかけて傷んできたということなのかもしれません。


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