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特定社労士「労働者代理人」の視点

大阪・梅田で「労働紛争解決(あっせん等裁判外紛争解決手続の労働者側代理など)」「就活」「転職」を支援するリクルートグループ出身の特定社会保険労務士が一筆啓上!すべての「働く人」に役立つ知識と知恵をご紹介します。

合同労組(ユニオン)加入の現実。その費用対効果、留意点とは?

労働問題解決方法

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中小・ベンチャーの場合、社内に労働組合がないというケースが大半でしょう。ですから労働契約その他、コンプライアンスに不安のある企業で働いている場合、労働者が自らの権利を守るため、外部の組合、いわゆる「合同労組(ユニオン)」加入するというのは、特段珍しいことでも、おかしなことでもありません。ただ「合同労組(ユニオン)」なら何でも良いというわけではない。今日はこの辺りのことを書きます。

 

合同労組は慈善団体ではありませんから、そこに加入するには、通常「加入金」(2,000~3,000円が相場)と毎月の「組合費」(月額賃金総額の1~2%が相場)が必要です。月額賃金20万円の人で年間24,000~48,000円、30万円の人で36,000~72,000円程度の組合費負担になります。結構高額ですね。それでも一種の保険と割り切れるなら加入もありなんでしょうが、労働問題が顕在化していない段階から加入すると考えると、ちょっと二の足を踏む金額です。ですから現実には問題が顕在化し始めてから、組合に駆け込むというケースの方が多いと思います。そして労働者側で合同労組(ユニオン)加入のコストとして計算しておかなければならないのは、それだけではありません。不当解雇・労災時の安全配慮義務違反・パワハラなど様々なトラブルに際して、合同労組(ユニオン)が行う団体交渉申し入れや職場闘争等、労働者支援の対価です。別途これら費用が必要になるというのは予め認識していないといけません。そのため交渉の結果、労働者が得た「解決金」の何割かは組合に納めることになります。何度も言いますが、労働組合は慈善団体ではないのですからこれは当然のことですし、合同労組(ユニオン)加入の現実の費用対効果というのは、それらを含めて効果測定してみないと何とも言えないということは、十分に理解しておかれた方が良いでしょう。

 

そうした費用対効果以上に私が大切だと思うのは、加入する合同労組(ユニオン)が労働者から見てコントローラブルであるかどうかということです。先日もほぼ毎週の様に合同労組(ユニオン)と団体交渉をしているという、使用者側労働紛争がメインの弁護士さんがおっしゃっていましたが、それだけの数の団交をやっていると、労働者自身が思わぬ方向に団体交渉が進んでいる、意図せず大事になってしまったというケースが少なからずあるのだそうです。確かに私が昨年使用者側で相談を受けたケースでは、労働者自身が大企業からベンチャーへの転職組で組合活動にも精通しており、合同労組(ユニオン)を上手くコントロールしていたので、労働環境整備について使用者側に2,3の要求を通して矛を収め、事なきを得ました。しかし、そういうケースは私の知る限り極稀であると思います。既述の様な合同労組(ユニオン)の収益構造を考えると、若干暴走してしまう組合があるのもまた致し方ないでしょう。

 

合同労組(ユニオン)は脱退可能ですが、団体交渉が始まってしまうと抑えが効かなくなりかねませんし、払った組合費は戻ってきません。合同労組(ユニオン)起点の団体交渉はある時点から不可逆的になるのです。加入しようとお考えの方は、この点を勘案して、加入前のセカンドオピニオンとして、是非労働者側で労働問題解決に注力する社労士に一度相談して頂きたいと思います。事案に応じた労組加入の是非やシミュレーション、数多ある合同労組からの加入労組を選択する方法など、わずかな相談料で大きな費用と時間をセーブし、労使関係への無用なダメージを防ぐことができます。

 

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